レバレッジ25倍規制は投資家を守るか? [FX]

既に、FXをやっている人には今更な話ですが
今年の8月に、金融庁による国内証券会社へのレバレッジ25倍規制が入りました。

それまでは、最大で400倍もの倍率を設定していたところもあったレバレッジ(証券会社を選ぶ際の基準の一つともなっていた)を、一律25倍を最大にすると言う規制がかかったのです。
金融庁の言い分としては顧客保護やら、FX会社のリスク管理と言った大義名分があったわけですが
果たして、これは本当に顧客保護になるのでしょうか?

確かに高レバレッジは資金効率を高めるのと引換に、資金を減らすリスクも高めます。
FXの仕組み上(ロスカット)借金を背負うリスクは殆ど無いものの、高レバレッジで資金をアッという間に無くしてしまって退場と言う危険性が高いのは確かです。

しかし、同時に高レバレッジでは追い証が発生しにくいというメリットがありました。
現在、ドル/円を1万通貨取引するためには、3万1200円ほど(1ドル=78円で計算)の元手が必要になります。
しかし、これが100倍までなら7800円あれば1万通貨取引が可能となります。
1万通貨単位では、それほど気にならない(それでも少額投資家には十分脅威ですが)かもしれません。
しかし、これが取引単位が例えば10万ですとか、大口の取引になりますと、一気にロスカットリスクが上がるわけです。
10万通貨取引するために、25倍の現在では31万2千円もの証拠金が必要ですが、100倍なら78000円で済みます。
その差はなんと、約23万円。
10万通貨ともなれば、10pips動いただけで1万のプラマイになるわけですから、これはまさに脅威です。
相場が自分の意図とは大きく逆に動いた場合の対症法に、ナンピンなどがある訳ですが
低レバレッジでは、なかなかこの処方箋を当てることも難しい。
言うまでもなく、追い証発生が起こりやすくなるなどの問題が出てくるからであって、ナンピンをして相場反転を狙う前にロスカットをされてしまった…となれば、その時点で大損です。
10万通貨で1回ナンピンするだけで、100倍の時とは証拠金に40万以上の差が出るのですから、まさにこれはFXの「レバレッジを掛けて、少額資金で儲けを狙う」と言う魅力が半減(あるいはそれ以上)するわけで、規制案が出た頃から、FX投資家の間で反対の声が大きかったのは実に合点が行く話です。

それに低レバレッジであれば、資金が少ない、あるいは大きくかけるのが躊躇われると言う初心者投資家(まさに私みたいなものです)への門戸がとても小さくなることも否めません。
100倍なら7800円あればできた1万通貨取引も、今では3万以上の証拠金が必要ですから、全然最初の一歩のお手軽さが違うのは間違い有りません。
1万ぐらいなら、まぁ余裕資金でなんとかなるかと思えても、3万はちょっと最初の投資としては敷居が高いように思えます。
ここらへんは個人の感覚としての違いにはなってきますが、今の御時世、成功するかも分からない投資に初期投資3万をつぎ込むのは結構度胸がいることなのではないかと思います。

これらの点から、私的にも低レバレッジが顧客保護に繋がるとはどうしても思えないですね。
投資という、恐ろしく難しい資金で最初の金額に2万ほどの差がある…これはむしろ顧客に損をしろと言っているように思えるのは、私だけではないはずです。

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